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2008年07月21日

vol.37 保坂猛さん

theme 「屋外と屋内の関係性」

保坂 猛さんは大学卒業後、”SPEED STUDIO”として、西田 司さんと
活動した後、個人設計事務所を設立しました。
個人設計事務所を設立した当初、仕事の依頼が少なかった時期に
建築について深く考える時間が出来、そのときから
「屋外と屋内の関係性」について考え始めたそうです。
これは、建築が身を守るためのシェルターとして誕生したこと(外部環境を
シャットアウトするという意味も持ちます。)と人間が住居を手に入れる以前は
どのような住まい方をしていたかを考え、至った、テーマとのことです。

レクチャーでは「LOVE HOUSE」「Acrylic HOUSE」「Garden HOUSE」の3作品
について、講演してくださったのですが、私には、「LOVE HOUSE」が印象的でした。
「LOVE HOUSE」は夫婦2人のための住宅で、家を覆う湾曲した屋根と、地面から伸
びる壁面の隙間から光や音といった外部の環境が内部に生活に漏れて干渉してきます。
時間と季節によって刻々と変化する光の軌跡や、雨や雪の日などにはそれが、カーテンの
ように滴り落ちてくる様を内部から感じ、見ることが出来ます。
「LOVE HOUSE」は屋外と屋内の新しい関係性に重きを置いていると保坂さんは
おっしゃっていました。説明と写真を見ていると、「LOVE HOUSE」が私には、住宅と
いう、人間が快適に暮らすための建築物というよりは、住むことが可能な、現代的な
洞窟に見えてしまいました。実際に住んでいて、何か、人間がどうにも出来ない自然
に影響されることは、プラスな面もあり、マイナスな面もあるでしょう。しかしそれも
日常の一部として許容すれば、私たちの現代生活の中に新たな側面が生まれるかも知れません。
そんなことを「LOVE HOUSE」では感じました。また、現代的な洞窟というのは、日常的に
外部が内部に漏れてくる、さらにいえば、外部と内部の境界が曖昧であるという意味で、
使っています。

余談ですが、僕の部屋の窓ガラスにはカーテンがなく、朝になると部屋が明るくなります。
これは、寝坊したいときは邪魔な事象であり、しっかりと睡眠をとった後は気分よく朝を
迎えられる事象です。
「ああ、私の部屋はガラスを通して間接的に屋外と屋内がつながっているのか」
とふと、レクチャー後に「屋外と屋内の関係性」について考えさせられた一時でした。





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