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2004年04月09日

vol.15 納谷学+納谷新

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Flat:
もともとユニット派という形など、複数で設計行為をされている人たちはたくさんいらっしゃいますが、血のつながった、兄弟という関係での設計行為プロセスについてお聞きしたいと思います。さきほど、質疑応答の中で話されたように、お互い衝突のようなものはないと話されていましたが、それはやはり、お二人の原点というか、幼少時代の経験において非常に近いものを共有されていることが影響しているとお考えですか?
納屋新(以下A):
いや、四の字(固め)かけられた記憶しかないよー(笑)。
納屋学(以下M):
今はこれだけど、5歳離れているからね。そのときの5歳って大きいよね。俺が高校生のときにまだ小学生だもん。それは大きいよね。
Flat:
では、お互いにモノをつくり、表現することの対し、いつぐらいから意識し始めたのですか?ただの兄弟というのではなく、パートナーとして。
M:
あんまりね、兄弟でつくってるっていう意識ないよ。なんかね、自分たちもそういうことが戦略的だと思うのよ。うちはね、正直そういうのまるっきりない。やっぱり、同じときぐらいに事務所をかまえるときに友達とかからやっぱ誘われるわけ。君たちもあると思うけど。組んでいい相手かどうかってやっぱり見極めるわけじゃない。それぞれが。言ってることはわかるけど、でもできないなって。だから、そういう部分での一緒にやろうっていうことの迷いはなかったね。
Flat:
『建築家名鑑』の中で、小さい頃からモノをつくることが好きだったとありますが、いつの間にか組もうかなという意識に変っていったという風に感じたのですが、どうですか?
A:
でも、一回話したことあったけど、ずっとプラモデルとかつくってて、今でもモノつくってて、なんか同じ感覚なんだよね。それは、お施主さんには失礼のないようにきちんとしてるけど。プラモデルつくってたところと同じような感覚でいるんだよね、二人が。
M:
だから、模型見て、「かっこいいなぁー」とか「すげぇなぁー」とか言ってるから。建築ってことでは、さっき言ってた喧嘩するとかほんとにないんだよね。ないんだけど、盛り上がる話はたくさんあるわけ。「じゃぁ、こうしたらどう」「お、いいじゃん」とか掛け合い漫才みたいなところはあるよ。やっぱ、乗らなくても、喧嘩にはならないからさ。
A:
あるところは、クリアしてるんだよ。二人は。これ(テーブルの上のビール瓶)が例えば建築やかたちとしてあった場合、これがかっこいいって話をまずしなければいけないでしょ。そういうのがなくて、次の話からいきなりいけるわけ。
M:
だから、かっこいいのは二人ともわかっているわけ。
A:
それは、説明しないもん。
M:
その次の話しかしてないもん。それがすごい楽。単純にそれは経験していることがかなり近いからね。原風景とかね。やっぱり共有することが多いからね。
Flat:
今日の中でも数件ありましたが、リノベーションをする際の条件と、新築の条件と違いは当然あると思いますが、どういう違いがあると考えますか?
A:
やっぱり条件の違いでしかないわけ。だからどっちがどっちっていう構えはなくて。昔ね、看板だけのデザインとかもやったことがあるのね。それも僕らの中では条件の違いでしかないわけ。それは目的がなんだってことを突き詰めて答えを出しているわけ。だから、リノベだろうが、新築だろうが、ショップだろうが、全然そこには垣根のようなものはなくて、条件があるだけ。だけど、現実問題いろいろあって、リノベってまっさらなキャンバスに絵描くんじゃなくて、もう、あるのよ。そこには。それは図面と食い違ってたり、解体して初めてわかることだったり、多々あるわけ。それはやっぱり全然違うよね。で、現場始まった瞬間から、もう仕上げなんだよ。もうすっごい、短距離走。むっちゃ全力疾走。建築ってもっとペース考えて、まぁ、最後は全力疾走だけど、だけど自分のペースをつくっていけるけど、リノベは最初から最後まで全開だからね。待ったなしだからね。その辺のスピード感は全然違うよね。
M:
新築はさ、構造体つくるまでに時間があるじゃない。だから出来て、その中を歩きながら、仕上げとかまた練り直しすることは出来るけど、いきなり仕上げだからね。
A:
だから、リノベは相当緊張するよ。最初から、仕上げだったり、高さだったり、相当ちゃんとやっとかないと。新築は現場入っても考える時間はあるけど、絶対無いからね。
Flat:
だけど、その分、イメージがダイレクトに建ち現れてくるわけですよね。
A:
だから、すごい感覚的なスピード感が楽しい。現場がもう、生き物なんだよね。その感覚が見れるのがすごい楽しい。リノベーションはそういうところが楽しいね。
Flat:
雑誌等で、納谷さんの二人の言葉を拝見しても、始めにキーワード、言葉ありきで始まるものではないな、と感じます。そこで、お施主さんとのコミュニケーションだったり、雑誌で建築を語るときなど、どういった風に建築において、言葉を考えていますか?
M:
それは、伝えるときになれば重要だと思うけど、伝える前は言葉より感覚の方が大切だと思うよ。
A:
やっぱ、だって、建ててなんぼだからね。建てないと建築って思ってないから。
M:
例えばね、映画でもいいけど、それがどう作られて、こう作られてっていうことよりも「俺、観たよ」って言ったら、観たやつにはかなわないじゃん。そういうこと。だから、もうちょっと生々しく、現実的にきちっと答えを出していきたいと思ってます。





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